「たすけあいの会」ではチョウトゥ(Kyaw Thu)さんの団体、無料葬送サービス協会(FFSS)を通じて、サイクロン被災者への支援を行うことにしましたが、「在日ビルマ難民たすけあいの会」名義では寄付を行いませんでした。
というのは、「在日ビルマ難民たすけあいの会」は、ビルマ難民のための支援団体であり、そうした団体の名前で、ビルマ国内にいるチョウトゥさんに寄付金を送ることは、間違いなく彼を危うい立場に置くと、わたしたちは判断したからです。
つまり、いかに彼が著名な芸能人であろうとも、国外の難民から支援金をおおっぴらに受け取れば、軍事政権に介入の口実を与えることになるおそれがあるのです。
そこで、私たちはFFSSに送金するにあたり、日本人役員の個人名を用いることにしました。
ところで、このようなことを、このブログで書いて大丈夫なのか、とお思いになる方もいるかもしれませんが、その点は問題ない、と会員のビルマ人たちは考えています。軍事政権は、日本語のブログなどチェックはしないだろうというのがその理由です。
これが本当かどうかはわかりませんが、やはり別の2つの理由から、支援の宛先については公にすべきであるとわたしたちは考えています。
まずひとつは、支援金の行く先についてできるだけはっきりと記すのは、義務であるからです。さもなければ、今回募金をいただいた多くの方々への説明とはなりません。
もうひとつは、たとえ軍事政権がわたしたちの支援について把握したとしても、このように日本社会へと公にしている限り、そう簡単には、難民からの支援を口実にチョウトゥさんに危害を加えることはできない、という判断があるからです。
何事も隠れて、そして隠して行うのが軍事政権の習性です。その習性を、絶大な知名度を背景になし崩しにするのが、チョウトゥさんのストラテジーですが、わたしたちもこれに習おうというわけなのです。
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