会長挨拶
まずはじめに、この一年間、様々な形でご支援くださった方々、厳しい状況の中で会運営のため、努力してきた役員の方々、ともに活動していただいた会員の方々、適切なアドバイスで支えてくださった顧問の先生方に、心より感謝いたします。
3年目の総会を迎えるにあたって振り返れば、初年度はBRSAの理想と希望に励まされ情熱で乗り切ったといえます。その中で、解決しなければならない課題、つまり、会員管理、会計管理などの組織運営上の問題と、収容者の増加などの会員の直面する問題が明らかになりました。2年目は、これらの問題の解決に苦慮しながら、さらに役員の収容などの新たな試練も加わり、ときには会運営に支障の生じることもありました。
しかし、「民主化のためのセーフティネット」というBRSAの根本精神に関するかぎり、前年度に比べて3倍以上の仮放免身元保証・保証金支援を行い、支援申請のすべてに対応することのできた2009年度は、その役割を十分に果たしえたと思っています。
在日ビルマ難民を取り巻く環境は今年もまだなお厳しいことでしょう。本会では今年度は、よりきめ細やかな会員への支援を行うことを目的に、限定的な形ではありますが事務所を開設する予定です。そのため、今年度はさらに厳しい財政状況が予想されます。この状況を打開するためには会員のみなさまのご協力が不可欠です。会の活動への参加はもちろんのこと、会費も必ずお支払いいただくようお願い申し上げます。役員一同、みなさまの期待に添えるよう心を引き締めて頑張りたいと思っております。
BRSAの執行委員会の特徴は開かれた場であることです。議決権はありませんが、関心のある方は誰でも参加し、意見を表明することができます。役員たちも発言を制限されず、本音で語り合います。そのため騒然とした場となることもあり、これも会の魅力のひとつといえますが、その一方で成熟した会運営も目標としなくてはなりません。能力も個性も違う役員が同じ志を共有し、磨きあい、助け合いながら、BRSAの目標達成に努力してほしいと願っています。
前年度の大きな成果のひとつに、新たな日本人理解者や支援者が増えたということがあります。これ
は開かれた執行委員会の効果であるといえます。また、他の日本人NGO、NPOとの交流もすすめられており、BRSAの運動の新たな広がりが期待されます。
会員から、難民認定申請を認められて滞在許可を得たという明るい知らせも次々と入っております。滞在許可はみなさんひとりひとりに与えられるものですが、その喜びは会全体のものです。ですが、残念なことに、滞在許可を得た後に、会を離れていく会員も多くあります。滞在許可をもらったからといって、ビルマの民主化がやってくるわけではありません。すべての政治活動を終わりにしていいわけではありません。在日ビルマ難民、そしてビルマ国内で苦しんでいるビルマ国民、世界中のビルマ難民たちが幸福になるまでわたしたちは働き続けなければなりません。滞在許可を得たみなさんもその新たな人生を、これまで以上に他のビルマ難民のため、BRSAの発展のために生かしてください。お願い申し上げます。
BRSAが今後もビルマ民主化を願い、在日ビルマ人と日本人が肩を組み合い、力を合わせて会員の支援に全力を傾けていく団体であることをお約束いたしますので、みなさまのご協力を今年度もよろしくお願い申し上げます。
2010年5月16日
会長 大瀧妙子
会長 大瀧妙子
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